【意味が分かると怖い話】目撃者

【意味が分かると怖い話】目撃者

色々怖いので、”ユキちゃん”まともパターンも一応書いておきます。

カーテンを開けると、殺人犯と目が合った。
向かいのマンションのベランダには真っ赤な包丁を持った男。
その奥には倒れている人影が見える。

私と目が合った男は無表情のまま、片手をすっと上げて私の方を指さした。
一瞬ドキリとしたが、よく見ると男の指は震えている。
——きっと極度の緊張と興奮状態にあるのだろう。
気がつくと、いつの間にか私の手も震えていた。
男は部屋の奥にゆっくりと消えてく。

私はさっとカーテンを閉め、警察に通報しようとスマホを持った。
——いや待てよ…
もしこのタイミングで通報したら、あの男は私が通報者だと気づくかもしれない。
まぁ見る限り指をプルプル振るわせるくらい動揺していたようだから、
私の顔も覚えていないだろうし、私の部屋807号室が特定されることも無いだろう。
…でももし、あの男が私が通報者だと気づいて、それで逆恨みでもされたら…
うーん…どうせ私が通報しなくてもいずれ捕まるだろうし、私が今この瞬間に通報するメリットは無いな。
私は少しのリスクも見逃さない、用心深い人間なのだ。

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